ChatGPT のような大規模な言語モデルの登場は,ソフトウェア開発の状況を一変させた.ソフトウェア開発における ChatGPT の利用は普及しており,GitHub 上のオープンソースプロジェクトにおいては,ChatGPT を使用して提案されたコードを再利用している場合がある.本研究では,ソフトウェア開発における ChatGPT の利用動向を明らかにする.具体的には,まず,ChatGPTが提案したコードは開発者によってどのように再利用されているかを,次に,開発者は ChatGPT が提案したコードを再利用するまでにどの程度の回数 ChatGPT と会話しているかを調査した.調査の結果,ChatGPT が提案したコードは開発者によって再利用される際,修正せず再利用されることが最も多く,次に,コードの機能的な修正をして再利用されることが多いとわかった.また,開発者は ChatGPT が提案したコードを再利用するまでに,複数回 ChatGPTと会話していることが多いとわかった.さらに,その会話回数は,修正せず再利用するとき,少なくなる傾向にあり,機能的な修正をして再利用するとき,多くなる傾向にあるとわかった.